結婚を機に30代にしてポーランドへ移住。ただいま資産運用で海外早期リタイア生活満喫中。贅沢を言わず生活費月10万円を目指します。ポーランドと資産運用ノウハウ情報をお届けします。

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ポーランド人とのポーランドで結婚するまでの手続き


ここ最近では珍しくもなくなった国際結婚。日本の田舎に住んでていた時はほとんど見かけることがなかったですけど、東京など都会に行った時は結構な数の国際カップルを見かけることがありました。しかし、実のところ国際結婚の比率で言えば2006年を境に低下し、現在は3%台で推移しているようですね。

僕たちはその3%の内の1組。日本人男性とポーランド人女性の国際結婚カップルです。結婚に至るまで手続き上の問題でかなり苦労しました。苦労話も交えながらポーランドでの婚姻手続きについて説明していきたいと思います。

  ポーランド人との結婚するまでの流れ
ポーランド人と結婚するまでの流れを簡単に書いてみました。当然結婚相手が決まってからの流れです!!

結婚方式を決める
必要書類を集める
必要書類を役所に提出する
結婚式日程を決める

結婚式を挙げる

お互いの国に婚姻届けを提出


簡単に書けばこうです。では、詳細を説明していきます。

  結婚方式を決める
ポーランド人と結婚する場合、ポーランドでポーランド式の結婚をするのか、日本で日本式の結婚をするのかを決める必要があります。これを決めないと必要な書類がわかりませんからね。ポーランド式の結婚をすると決めた場合、さらに2種類の選択があります。市民婚と教会婚です。市民婚とは結婚式を行いたい役所で簡易結婚式による婚姻を行う方式で20分ほどで式は終わります。対して教会婚とは教会で結婚式を挙げる方式で、多くの日本人がイメージしている結婚方式です。そして日本式の結婚は日本の役所に婚姻届を提出する方式ですね。これができたら一番簡単です。僕たちはポーランド式の市民婚で婚姻しました。教会婚は基本的にカトリック教徒でないとだめなのです。日本人がカトリック教徒になる為には、洗礼を受けないといけません。また教会婚はそれなりの費用もかかります。市民婚で婚姻した人はインターネットで調べても少なく、情報収集に苦労しました。この記事では今後市民婚を行いたい人の為に市民婚での婚姻手続きについて書いていきます。

  結婚に必要な書類
まず言っておきます。初めに必ず結婚式を挙げる役所に必要書類を確認してください。役所によって必要書類が違ってきます。ここで挙げる書類はあくまで僕たちの例なので参考にとどめておいてください。僕たちはこの確認作業を怠った為、余計に時間がかかりました。こちらが必要書類です。


  1. アポスティーユ付き戸籍謄本
  2. 上記戸籍謄本のポーランド翻訳
  3. 自分と婚姻相手の国籍、氏名、生年月日が明記された公的機関発行の書類(パスポート、IDカードなど)
  4. 自分と婚姻相手の婚姻要件具備証明書(独身証明書)
僕たちの最初の失敗は、アポスティーユが付いていない戸籍謄本しか用意していなかったことです。アポスティーユという言葉を知っていますか?僕は結婚するまで一切聞いたことがなかったです。そして、在ポーランド日本大使館のサイトを見てみてもアポスティーユ付きの戸籍謄本とは一言も書いていなかった為、まったくのノーマークだったのです。書類を役所に提出しに行った時に初めて指摘されました。

  アポスティーユとは?
アポスティーユとは日本の官公署、自治体等が発行する公文書に対する外務省の証明のことです。外国で婚姻、出生、不動産購入などをする時に必要となることが多いです。提出先国はハーグ条約締約国のみです。ポーランドはハーグ条約締約国です。このアポスティーユを取得することで、日本の自治体が発行する戸籍謄本などの公文書は日本にある大使館・領事館の領事認証があるものと同等に使用することができます。

アポスティーユ申請方法
ここから外務省の公式サイトへ行ってください。申請書を記入し、身分証明書と証明が必要な公文書、返送先を記入した封筒(切手貼付)を同封し東京の外務本省、または大阪の分室の住所に郵送します。僕たちはすでにポーランドに住んでいたので、申請は日本の実家の両親に依頼しました。この様に代理人に依頼する場合は委任状も同封の必要があります。そして返信は日本国内に限りますので、これも日本の実家を返信先として、そこからポーランドへ郵送しました。受領までの所要日数は10日から2週間と公式サイトには記載ありますが、僕の場合は約4日という早さでした。時間がなかった僕たちにとっては本当にうれしい誤算でした。

  アポスティーユ付戸籍謄本
上記方法で戸籍謄本を財務省宛てに送付すればいいのですが、ポーランド語翻訳付きではない、戸籍謄本原本のみを送付して下さい。アポスティーユ付戸籍謄本に対してポーランド語の翻訳をします。アポスティーユは戸籍謄本にホッチキスで止められて返送されます。このホッチキスは外さない方が良いでしょうが、僕たちの場合は外して再度ホッチキス止めをしたんですが、問題ありませんでした。念のため問題ないかは役所に確認しました。

  戸籍謄本のポーランド語翻訳
ポーランドにおいて書類を提出する場合は英語ではなく、必ずポーランド語の翻訳が必要になります。そしてこの翻訳は誰がしても良いわけではなく、ポーランド政府公認の宣誓翻訳者(sworn translator)による翻訳が必要になります。翻訳者はここから検索することができます。ちなみにポーランド語で通訳者はtłumaczyといいます。この翻訳も結構な料金がかかり、1文字あたり何円、1ページあたり何円と決まっており、僕の場合は戸籍謄本2ページに対し、翻訳が5ページ分となったため、200ズロチくらいでした。名前の読み方など、翻訳者が分からないことがあるので翻訳者が作成した書類は必ずチェックしてください。そしてこの戸籍謄本のポーランド語翻訳は出生証明書として使用します。そもそも出生証明書という名前の書類は日本にありません。在ポーランド日本国大使館でも戸籍謄本を元に出生証明書は作成できますが、それはあくまで自分に関する証明だけで、戸籍謄本に記載がある家族の分までは作成できません。僕はこの家族の分の証明まで要求された為、一度は日本国大使館で出生証明書を作成したんですが、別途戸籍謄本を宣誓翻訳することになったのです。これがアポスティーユに続く僕たちの失敗だったのです。

  身分証明書
これは特に心配することはありません。日本人のパスポートと婚姻相手のIDカードで事足ります。

  婚姻要件具備証明書
この書類は「自分は結婚することができますよ」と証明する書類です。既にポーランドにいる場合、ワルシャワにある在ポーランド日本大使館にて発行することができます。発行には戸籍謄本(アポスティーユは不要です)とパスポートと所定の手数料が必要です。1時間ほどで発行してくれます。ポーランド語で発行してくれます。

  書類が揃ったら役所へ提出
上記必要書類が揃ったら役所へ提出に行くのですが、もしあなたがポーランド語に堪能ではない場合、宣誓翻訳者の同伴が必要となります。僕の場合は戸籍謄本の翻訳を依頼した方に頼みました。また、結婚式当日も宣誓翻訳者の同伴が必要になります。役所での通訳料は120ズロチくらいでした。クラクフ、ワルシャワのように日本人や外国人が多く住んでいそうな地域での結婚ならもう少しスムーズにいったのかもしれませんが、僕が住んでいるところでは日本人の結婚は初めてとのことでしたので少し時間がかかりました。そして、結婚式を挙げる為の手数料(80ズロチくらいだったと思います)を支払います。

  結婚式日程を決める
書類を役所へ提出に行った日に何も不備がなければその場で結婚式の日程を決めます。ポーランドでは土曜日に式を挙げるのが一般です。式の後にパーティーなどするのに好都合だからだと思います。その為、地域によっては1ケ月~3ケ月は待つ必要になることもあります。僕たちの場合は1ケ月後となりました。また、市民婚の場合でも、当日のピアノ演奏、ワインの有無など別途料金とはなりますがいくらかオプションを頼むことができます。式の7日前までにはどうするか決めてほしいと言われました。僕たちはせっかくだからと、ピアノ演奏を頼むことにしました。

  結婚式を挙げる
式当日、妻はドレス、僕はスーツを着用しました。式には宣誓翻訳者と婚姻の証人2人が必要になります。僕たちが婚姻書にサインした後に、翻訳者と証人がサインをします。証人は妻の友達二人に頼みました。市長さんが読み上げる言葉を聞き、結婚の誓いを宣誓します。そしてその場で指輪交換をします。僕と妻の指輪の見分けがつかず、間違えて妻の指輪をはめてしまうというハプニングもありましたが、今となっては良い思い出です。式は20分ほどで終わり、その後レストランで食事、二次会へと移りました。

  日本へ婚姻届を提出
ポーランド式による婚姻をした後に、今度は3ケ月以内に日本へ婚姻届を提出する必要があります。これは在ポーランド日本国大使館でも受け付けてくれます。必要な書類は以下です。(こちらも必ず日本国大使館に確認してくださいね!!)
  1. 婚姻届
  2. ポーランドの結婚証明書
  3. 結婚証明書の日本語訳
  4. 婚姻相手の身分証明書
  5. 婚姻相手の身分証明書の日本語訳
  6. 戸籍謄本
これらの書類、翻訳例は在ポーランド日本国大使館にあるので婚姻要件具備証明を作成しに行く時に持って帰ればいいと思います。在ポーランド日本国大使館の職員は優しく、相談にのってくれます。提出は郵便でも可能ですが、事前にその旨を連絡してください。また、日本語翻訳は自分でもすることができます。簡単に済ますことができてうれしいですね!!

これで晴れてポーランドと日本両国で婚姻が認められることになりました!!

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